足が絡まっても、踊り続ける

映画家になるまでの記録。映画、読書、喫茶店。

美しすぎる初恋の幼馴染と再会した。

それにしても、少年時代の美しい幼馴染と、22歳になって再会するというのは、それだけでありふれたドラマのようだ。

しかし、そのドラマのようなシーンを、ただの美談に仕立て上げられるほど私は強くなかったようだ。

 

昨晩、初恋の人と再会した。

まともに話すのは5年以上前だ。

彼女は何かが変わっていたようにも思えるし、何も変わっていなかったような気もする。

上京する前の記憶通り、相変わらず美人で、どこかに憂いを漂わせながらも優しく素直な子だった。

 

しかし何かが彼女の人生を変えてしまったのは事実らしい。

それは、私の知らない彼女が学生時代に受けたイジメであり、何かのツテで聞いたがそれが原因で学校に行かなくなってしまったと記憶している。

 

私には、目の前にいるこの綺麗な女性が、何故いじめを受けなくてはいけなかったのか理解できなかった。

けれど、理解はできずとも、彼女がいじめを受けたという事実は元からそこに存在していたかのように説得力を含んでいた。

 

彼女には不思議な影があった。

かなり美人なのだが、教室の隅で、ぱっとしない女の子とつるんでおり、いるかいないのかギリギリの所在にある、今思えばアレはかなり異常な光景だった。

それが私の知っている最後の彼女の姿である。

 

もしかしたら彼女はいじめられていなかったのかもしれないし、事実が歪曲されていたのかもしれないが、それは誰にもわからない。

 

彼女が幸せだったらそれでいい。

何かができるとは思わないし、とても利己的な自覚はあるし、一方的に彼女を不幸な女だと決めつけたいだけなのかもしれない。

ただあの怪しげな雰囲気を携える美しい横顔を、かつての面影を、東京で汚れてしまったこの眼に焼き付けたいだけなのかもしれない。