足が絡まっても、踊り続ける

映画家になるまでの記録。映画、読書、喫茶店。

桜が人を悲しませる理由

桜をみると、悲しくなる。季節を待ちわびたかのように咲き誇る桜をみると、悲しくなる。それは、この素晴らしい光景の終わりを想像してしまうからだ。

 

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蕾から人々の期待を放つようにかわいらしい花びらを咲かせても、きっと来週には散り始める。そうでなくても、きっと雨が降れば容赦なく雨粒にうたれるだろう。やがて地面に這う桜は人々に踏みつれられるだろう。自慢げに咲く立派な桜を前に賑わう人々の楽しそうな表情に、私はまず、儚さを見出してしまうのだ。

 

昔からどこか悲観的な性格であった。人々にもてはやされた俗物を愛でるよりも、人知れず咲く花に美しさを求めた。その方が傷つかないから、という自分なりの自己防衛法なのかもしれない。

 

同様に、満開の桜よりも私は、彼らが散る姿を愛した。それは、満開の桜よりも瞬間的な美しさで、ともすればさらに危うく、また破滅的な姿だった。そうしてさらには、葉桜にはある種の開き直ったような素直で、明るく自然な美しさを見出すことができ、これはこれでなぜか好きなのだ。

 

 

今週のお題「お花見」